和を愛する男たけぞう

伝統文化、特に着物文化を伝える

草履と下駄と雪駄の違いってなに?

 こんにちは。下駄の歩くときの音が好きなたけぞうです。下駄の「カランカラン」という音、すごく素敵じゃないですか?自分で鳴らしている音も好きですけど、女性が浴衣姿で「カランコロン」と音を響かせてたら、イチコロでハートを射抜かれちゃいますね(笑)。

 前置きはさておき、着物を着るとき、なにを履いたらいいのかわからない!下駄でもいいの?雪駄でもおかしくない?って迷うこともあると思います。
そこで、下駄と草履と雪駄はどういうときに履くのかそれぞれまとめて、お伝えしたいと思います。


【下駄】
 Theカジュアルな履物。浴衣を着る際には、ほとんどの方が下駄を履いているんじゃないでしょうか。もし、着物を着るときに履くなら、足袋を履いてください。カジュアルな着物がいいと思います。
 昭和時代以前は、着物を着る際は下駄を履いていた人が多かったそうですが、草履の発達によって、普段用や浴衣用に用途が狭まってしまいました。ただ、現在は、おしゃれな下駄も増えており、着物にも似合うものが増えています。普段着なら下駄でも構わないと思います。格のあるところにはやめたほうがいいかもしれません。


【草履】
 正装からカジュアルまでの万能履物。材質や色、かかとの高さによって、合わせられる着物が変わります。白や金、銀の台(足裏との接着点)など、白っぽい草履は、正装、準礼装に履いていけます。逆に、カラフルなものや台と鼻緒の色が異なるものは、カジュアルな小紋や紬などに合わせられます。
 もし、最初の一足目を選ぶなら、エナメル製の金色がおすすめです。これなら、正装・カジュアルどちらにも対応できると思います。まあ、詳しくは、店員さんに聞いてください(笑)。草履も洋靴のように、値段もピンキリなので、、、


雪駄
 正装用です。男性が袴を着るときに履きます。色も白や白に近いものなので、お召を合わせるのがよいですね。


【まとめ】
 並べると、下駄<草履<=雪駄の順に格式が高くなります。これを守って、着物に履物を選べるとよいでしょう。
 ただ、やっぱり、金もしくは銀の草履を一足お持ちになるのが一番おすすめです。靴と着物との相性を考えずに履けますし、格式ある場所にも行けて、めちゃくちゃ万能です。ちょっと高いですけどね(笑)。ただ、本当に普段着のようなカジュアルなもの、浴衣や紬には合わないかもしれませんが(笑)。そのときは、下駄やカジュアルな上でも話したような草履を選んでください。
 以上が下駄と草履と雪駄の違いでした。ほとんど着物とのコーデや相性の話になっちゃいましたね、ごめんなさい(笑)。

知ってる!?着物の帯には種類があった!

 こんにちは。和を愛する男たけぞうです。
 着物を着る際には必ず必要な帯。帯あっての着物。着物の格式や材質、色彩に合わせて帯を選びます。たかが帯でしょ?そう思ってるあなた!帯を変えるだけでも、印象が180℃変わります!そんな帯の種類について、話していこうと思います。
 今回ご紹介するのは、袋帯名古屋帯・博多帯・半幅帯・兵児帯・角帯の6種類です。使われる頻度の高いものを厳選しました。少しでもコーディネートの御参考になればと思います。では、ご覧ください。
 

袋帯
 最も一般的なフォーマル帯です。またカジュアルにも使える万能帯でもあります。金糸銀糸を用いたものであれば、正装用に、金糸銀糸が使われず、色糸だけで作られたものであれば、普段用に使えます。これを洒落袋帯とも呼びます。
 袋帯の名前は袋状に織られていたことに由来します。一般的には表に柄があり、裏は無地で2枚を縫い合わせてあるもののことですが、現在では表地と裏地を別々に織って、両端をかがったものが多くなりました。かがってつくられた帯を「縫い袋帯」、袋状に織られた帯を「本袋帯」と区別して呼ぶこともあります。
 また、帯の表全体に柄があるものを「全通」、6割程度柄があるものを「六通」と呼んでいます。幅約8寸2分(約31cm)、長さ1丈1尺(約4m20cm)以上で織られています。
名古屋帯
 利用範囲の広い洒落着用の帯です。名古屋帯も金銀糸や箔を使っているものは、付下げや色無地などのセミフォーマルに、それ以外の染めや織り帯は、紬や小紋などの洒落着に合わせます。
 大正時代に名古屋の女学校の創始者が、日常に締めていて商品化されたものなので、この名がつきました。一般的に使用され始めたのは昭和に入ってから。
 仕立てる前の幅が9寸(約34cm)なので、九寸帯、または九寸名古屋帯とも呼ばれています。仕立て前の長さは、1丈2尺2寸(約4m63cm)程度あります。反物のように丸巻きの状態で販売されており、名古屋仕立てと呼ばれる仕立て方が一般的です。


【半幅帯】
 帯結びが楽にできる幅の狭い帯です。主に浴衣用に使用されますが、帯の素材によって、小紋や紬などにも締められます。さらに、錦織や緞子、唐織などの豪華なものは、訪問着や色無地に合わせて、パーティにも使用できます。
 半幅帯はその名の通り、並幅(30cm)に対して半分の帯で、4寸幅(約14.2cm)です。


兵児帯
 1枚の布のような気軽な帯。最も手軽に結べる帯が、兵児帯です。もともと男性や子供の普段着に締める帯で、柔らかい布の両端をかがっただけです。
 男性の兵児帯で最もオーソドックスなものは、総絞りの兵児帯です。紬から浴衣まで締められます。女性も両端の部分に絞りが入ったものなどは、浴衣や紬に使えます。
 

【角帯】
 男性が締めるのに最も使用頻度の高い帯です。男性が着物を着る際は、ほとんど角帯を使います。
 幅10cm前後に仕立てたもので、単衣に織ったものや袋状に織ったものもある。博多織や西陣織、紬など。貝の口という結び方が一般的。

 現在、角帯として販売されているものは、昔ながらの柄や無地、地味なものが多いです。もちろんそれらも充分かっこいいですが、私は、女性の袋帯などを角帯に加工して使うことをおすすめします。女性の帯は、フォーマルなものからカジュアルなものまで、種類や柄が豊富で、おしゃれなものが幅広くあります。無地なものじゃつまらない!もっとおしゃれしたい!とお考えなら、ぜひチャレンジしてみてください。コーディネートがワンランクおしゃれになるのは間違いありません。しかし、気をつけてください。一般的な着物屋では、そんな帯の提案はしてくれないと思いますので、お店選びは十分吟味してからにしてください。一つ言うなら、カジュアルな着物を提案しているお店を選んだらいいかもしれませんね。私がおすすめするお店については、またの、機会に話したいと思います。


【まとめ】
 いかがでしたでしょうか。今度着物屋に寄った際には、色々見比べてみてください。それぞれの帯に特徴がありますし、使うシーンも異なります。店員さんとおしゃべりしながら、ここで読んだことを思い出してくれたらうれしいです。
 角帯の説明が長くなってしまいましたが、ご勘弁ください。私も男ですので、つい熱が入ってしまいました。この記事を読んで帯の知識が深まったのなら幸いです。読んで下さりありがとうございました。

男性着物の種類

 こんにちは。和を愛する男たけぞうです。
 着物って、女性が着るイメージが強いですけど、男性の着物ももちろんあります。女性が着物を着ると、かわいく、美しくて素敵に見えますが、男性はめちゃくちゃかっこよくなります!それに、貫禄が出ます!ぜひ男性のみなさんに着物を体験してほしいです。一度着たら絶対ハマります!
 ということで、まずは、男性の着物の種類について、話したいと思います。男性の着物は、大きく分けて4つあります。黒紋付き・お召・染め・紬です。


【黒紋付き】
 黒紋付きは男性の第一礼装で、羽織と袴と共に着用します。こちらは、結婚式に列席する花婿と新郎新婦の父親、他には仲人や親族が着ます。


【お召】
 お召は準礼装で、結婚式から各種祝賀会などの式典に着用します。少し格の高い式事には、背に紋付きのお召、羽織、袴を着用するのが適しています。また、お召は万能の着物で、おしゃれ着としてお出かけにも着ることができるので、葬式以外はほとんどどこにでも着ていけます。


【染め】
 染めの着物は、おしゃれ着として着るもので、パーティや食事会に適しています。式典には出ないほうがいいかと思います。あくまでおしゃれ着ですから。


【紬】
 紬は、カジュアル着物ですので、普段着として着られます。カフェや居酒屋、お買い物、普段洋服で行く場所に最適です。地元でのんびりするのにぴったりだと思います。当然式典には出られません。


【まとめ】
 以上が男性着物の種類でした!女性に比べて、それぞれの着物のTPOを見分けるのは簡単だと思います。お召は式典に出られる。他の着物は出られない。そんな覚え方でもいいと思います。
 私は、男性が最初に着物を買うならお召を強くおすすめします!なぜなら、式典に出られますし、カジュアルな場所にも着ていけますので、本当に万能です!どこにでも着ていけますので、着たいと思えるお召に出会えたら、ぜひ考えてみてください。そして、かっこいい姿を周りに見せつけてやりましょう!

どの着物をどこに着ていけばいいの?

 こんにちは。着物を愛する男たけぞうです。
 洋服のフォーマルウェアとそうでないかってみなさん簡単に見分けられますよね。例えば、結婚式にはドレスやスーツ、普段着にはTシャツやジーンズなど。一方で、着物になるとなにをどこに着ていけばいいのか、わからない方が多いかと思います。
 そこで、着物の種類を紹介すると同時にそれぞれのTPOも伝えられたらと思います。せっかく着物を持ってるのに、着ていく場所がわからないのでは「もったいない」ですから!


【織と染】
 まず、着物には、織の着物と染の着物があります。後染めと先染めの違いです。これはまた他の記事で紹介します。一般的に、織の着物はカジュアルな部類で、染の着物はフォーマルな部類と言われています。織の着物はジーンズにTシャツ、染の着物はスーツ、そう考えてもらってかまいません。もちろん例外はありますし、柄や色によっても異なりますが、ここでは織物はジーンズ、染物はスーツだと思ってください。
 

【織の着物「紬」と「お召」】
 先程、織の着物はカジュアルだと話しました通り、紬は織の着物ですので、普段着として使われています。結婚式や、パーティなどには向いていません。
 お召も織の着物で、普段着として使えますが、パーティや格式あるイベントに出られます。どうしてかと言うと、お召はその名の通り、徳川将軍のお召し物から名が付けられたと言われている高級絹織物だからです。
 
 
 【染の着物】
 【小紋
 小紋は染物ですので、やや改まった席にも出られます。また、おしゃれ着としても着られます。小紋の模様の雰囲気によって、出かけられる場所が変わります。


 【色無地】
 色無地は、特別な素材で黒以外に一色染めした無地の着物ですが、これも染物ですので、式典に出られます。記念式典や通夜、コンサート、お茶会など。


 【訪問着】
 訪問着は、主に胸、肩、袖などに模様がつながるように染めた着物です。ドレスとほぼ同意ですので、当然改まった席、パーティや結婚式にも出られます。


【付下げ】
 付下げは訪問着の略式の着物で、少し控えめな柄になりますが、こちらも式事にはほとんど出られます。


【振り袖】
 振り袖は、成人式にも着ていくような正装ですので、式事にはほぼ出られます。ただ、未婚の女性が着るものですので、既婚者やある程度の年代で着ているとみっともないかもしれません。


【留め袖】
 最も格式ある着物の種類です。黒留袖と色留袖がありますが、黒留袖は既婚女性の第一礼装。結婚式に参列する母親、親族、仲人夫人が着るものです。色留袖は既婚、未婚女性の正装です。訪問着よりもフォーマル度が高いです。

 
【まとめ】
 カジュアルな着物とフォーマルな着物を区分けしましたが、それぞれのTPOについて理解して頂けたでしょうか。ちなみに、フォーマル度で順番を付けると、留め袖〉振り袖〉訪問着〉色無地〉付下げ〉お召〉小紋〉紬です。ただ、柄によって上下はありますが、基本的にこの順番で合っていると思います。
 今回紹介した着物は、女性のお着物の種類ですが、男性に関してもほぼ変わりません。男性の着物については、他の機械にご紹介したいと思います。 
 以上が着物のTPOです。これがわかると着物を楽しんで着られるようになりますし、カジュアルにも着られるんだと思って頂けたらうれしいです。特に式に出られない紬は普段着として活用してもらえたら、着る機会も増えますし、お出かけが楽しくなるかと思います。着物をシーン別におしゃれに着こなしましょう!

 御一読ありがとうございます。わからないことがあれば、質問いつでも受け付けておりますので、気軽にコメントください!

着物の生地になる素材って何?

 こんにちは!はじめまして、和を愛する男たけぞうです。

 さて、今回の記事は、着物に使われる素材に関してです。
着物の生地には、いったい何が使われているのか。それは、絹・麻・木綿・ウール・化学繊維、大きく分けてこの5種類です!

 洋服にも使われることの多い素材ですが、一つずつ説明していこうと思います。


【絹】f:id:japanculture:20180531070758j:plain

 着物に使われる代表的な素材。絹は、美しい光沢、軽くて柔らかい滑らかな風合いを持つと同時に、吸湿と放湿、保温性に優れています。また、染料に染まりやすいので、美しい染織品を作るのに適しています。
 しかし、欠点として、水に濡れると縮むこと、摩擦に弱く毛羽立ちやすいこと、日光や、時間の経過で色が変わりやすいこと、手入れに手間がかかることなどが挙げられます。


【麻】f:id:japanculture:20180531070823j:plain

 通気性、吸湿性、即乾性に優れた素材です。また、生地には独特の張りがあり、さらりとした肌触りがあります。さらに、水に強いので、家庭で洗濯することができます。
 生地に張りがある半面、シワになりやすいことが欠点といえます。
 このように、麻は夏の着物にするのに最適な特徴を持っていますが、江戸時代に木綿が広まるまでは、季節を問わず庶民が着ていた素材でした。


【木綿】f:id:japanculture:20180531070848j:plain

 木綿は肌触りが柔らかく、丈夫で、水に強く、吸湿性を備えており、家庭で洗濯することができます。また、染料にも染まりやすいです。
 しかし、しわになりやすく、縮みやすい、また、着物を着た際に、絹に比べると若干滑りが悪くなります。
 木綿は実用性に富む繊維で、江戸時代中期頃には庶民の素材として普及していました。
 現在は、木綿の着物の流通量が少なくなってきており、以前より少し相場が高くなっているようです。


【ウール】f:id:japanculture:20180531070902j:plain

 ウールは保温性が高く、吸湿性があり、型くずれしにくい素材です。家で洗濯できるので、手入れが楽で安価なことから普及しました。
 ただ、虫の害にあいやすいのが欠点です。
 ウールの着物はあんまり見ないかもしれませんね。


【化学繊維】f:id:japanculture:20180531070916j:plain

 化学繊維(化繊)は家庭で洗濯できるので手入れが楽で、とにかく安いです。化繊の代表的なものには、ナイロン、レーヨン、ポリエステルなどがあります。
 しかし、絹と比べて吸湿性が小さく、静電気が起きやすく、また、風合いも劣ります。また、柄は安っぽくて、ださいなと思うものが多いです(個人的意見ですが)。とてもじゃないけど、安いからといって買いたいとは思いません。他の素材をおすすめします。
 ただ、技術の発達で、欠点を克服したハイテク繊維も登場しています。一見すると、着物なんじゃないかと思うほどです。東レのセオアルファという素材が良い例です。私はセオアルファ素材の浴衣を購入しましたが、襦袢を着れば、単衣としても着られそうな風合いです。


 【まとめ】
 以上が着物によく使われている素材です。それぞれに特徴があり、一長一短があります。
 季節や自分の好みに合う素材で着物を作ってみてはいかがでしょうか!