和を愛する男たけぞう

伝統文化、特に着物文化を伝える

着物の生地になる素材って何?

 こんにちは!はじめまして、和を愛する男たけぞうです。

 さて、今回の記事は、着物に使われる素材に関してです。
着物の生地には、いったい何が使われているのか。それは、絹・麻・木綿・ウール・化学繊維、大きく分けてこの5種類です!

 洋服にも使われることの多い素材ですが、一つずつ説明していこうと思います。


【絹】f:id:japanculture:20180531070758j:plain

 着物に使われる代表的な素材。絹は、美しい光沢、軽くて柔らかい滑らかな風合いを持つと同時に、吸湿と放湿、保温性に優れています。また、染料に染まりやすいので、美しい染織品を作るのに適しています。
 しかし、欠点として、水に濡れると縮むこと、摩擦に弱く毛羽立ちやすいこと、日光や、時間の経過で色が変わりやすいこと、手入れに手間がかかることなどが挙げられます。


【麻】f:id:japanculture:20180531070823j:plain

 通気性、吸湿性、即乾性に優れた素材です。また、生地には独特の張りがあり、さらりとした肌触りがあります。さらに、水に強いので、家庭で洗濯することができます。
 生地に張りがある半面、シワになりやすいことが欠点といえます。
 このように、麻は夏の着物にするのに最適な特徴を持っていますが、江戸時代に木綿が広まるまでは、季節を問わず庶民が着ていた素材でした。


【木綿】f:id:japanculture:20180531070848j:plain

 木綿は肌触りが柔らかく、丈夫で、水に強く、吸湿性を備えており、家庭で洗濯することができます。また、染料にも染まりやすいです。
 しかし、しわになりやすく、縮みやすい、また、着物を着た際に、絹に比べると若干滑りが悪くなります。
 木綿は実用性に富む繊維で、江戸時代中期頃には庶民の素材として普及していました。
 現在は、木綿の着物の流通量が少なくなってきており、以前より少し相場が高くなっているようです。


【ウール】f:id:japanculture:20180531070902j:plain

 ウールは保温性が高く、吸湿性があり、型くずれしにくい素材です。家で洗濯できるので、手入れが楽で安価なことから普及しました。
 ただ、虫の害にあいやすいのが欠点です。
 ウールの着物はあんまり見ないかもしれませんね。


【化学繊維】f:id:japanculture:20180531070916j:plain

 化学繊維(化繊)は家庭で洗濯できるので手入れが楽で、とにかく安いです。化繊の代表的なものには、ナイロン、レーヨン、ポリエステルなどがあります。
 しかし、絹と比べて吸湿性が小さく、静電気が起きやすく、また、風合いも劣ります。また、柄は安っぽくて、ださいなと思うものが多いです(個人的意見ですが)。とてもじゃないけど、安いからといって買いたいとは思いません。他の素材をおすすめします。
 ただ、技術の発達で、欠点を克服したハイテク繊維も登場しています。一見すると、着物なんじゃないかと思うほどです。東レのセオアルファという素材が良い例です。私はセオアルファ素材の浴衣を購入しましたが、襦袢を着れば、単衣としても着られそうな風合いです。


 【まとめ】
 以上が着物によく使われている素材です。それぞれに特徴があり、一長一短があります。
 季節や自分の好みに合う素材で着物を作ってみてはいかがでしょうか!